診療と処方

TCLでは獣医師法や日本獣医師会の指針に則した、レース鳩に対して適切な診察を行った後に、予防や治療に必要なワクチン類や抗生物質などのお薬を処方してお出しいたします。まず診察のお申し込みをしていただくようにお願いいたします。

往診について:TCLは往診専門の獣医医院ですので、TCLの相談施設に病気の鳩を持参することはできません。また、伝染病の疑いのある鳩を移動させることは伝染病の蔓延につながる危険性があるのでお止めください。TCLかお近くの動物病院にまず相談して往診を依頼してください。

往診は関東地方を中心に、北海道、東北地方、北陸地方、関西地方にもうかがってきております。遠方の往診は必要な依頼者がまとまった場合に伺わせていただいています。上記以外の地域についても電話かメールでご相談下さい。取りまとめてまとめて回らせていただいています。

緊急対応

ご連絡にもとづいて往診を行いますが、緊急を要する場合、往診にすぐに伺えない場合には、例外的に問診を元にして予防対策の指導を行う場合もあります。伝染病、感染病の蔓延は防ぐ必要があるからです。その場合にも、近日中に往診にうかがいます。

問診とは何でしょうか

往診時に鳩の状態を見て個体もしくは鳩群の健康診断をします。レース鳩の診療は一般のペットと同様に個体を掴んで、触診や聴診する場合と鶏などの家禽と同様に群としての健康状態を把握する場合があります。また、TCL相談室に来院時に現在の鳩の症状、発症の経過これまでの治療についての状況をうかがい、それにもとづいてカルテの作製をします。カルテ作成時に飼育歴や端数などについての問診票を書いていただきカルテの資料とします。TCLのカルテには現在の病気の発生だけでなく、鳩舎ごとの健康管理や病気発生の特徴、さらにレース成績などを記録をします。

カウンセリング

サルモネラ菌の感染症のように目の前の鳩を見ても全く正常に見える感染病もあります。レース鳩でもっとも診断が難しいところですが、TCLでは平成17年12月の開設以来、多くの鳩舎のサルモネラ菌感染症の発生例に対応して、本病の不顕性感染(無症状感染)の診断についての経験を重ねてきました。レース鳩医療の先進国ベルギーのゲント大学のレース鳩疾病の研究者との情報交換もしながらサルモネラ感染防疫技術を磨いてきました。飼育者が気がついていない感染の兆候を把握して健康状態の向上を指導します。

治療計画の立案

病気の症状のある鳩、そうではない鳩が一つの鳩舎にいる場合、病気が固体に限られているのか群全体に及んでいるのか判断が必要です。感染病であれば、症状の有無にかかわらず全休に伝染していると見て良いでしょう。そのため、慎重な検討を行い、最適な薬の投薬の仕方、投薬期間その他の注意点について飼育者に助言をします。

予防薬や治療薬の処方

TCLでは診察後に治療な必要な薬の処方と飼育管理の助言を致します。治療中の経過についての質問は随時お受けしてお答えします。
TCLは開業獣医医院であるため、獣医師法に基づいて、診療に基づいた処方薬(通常の薬や予防用のワクチンなど)をお出しすることができます。
獣医師と異なり医師は薬を処方して出すことができません。ワクチンについては鳩飼育端数に応じて処方します。

治療方針

TCLではレース鳩の健康管理、伝染病、感染症の予防、治療を中心に診療をしておりますが、レース鳩以外の鳩類(鑑賞鳩)の診療もお受けしております。
趣味で飼育されている観賞用の鶏などの相談もお受けします。
*現在、鳩類以外の小鳥やオウム、インコ類などの診療はお受けしておりません。(緊急時にはご一報ください。)