低いところをグルグルと飛び口を開けてゼーゼー喘ぐ病気が発生
2020年以降、舎外時間が5分で口を開けてゼーゼー喘ぐ新たなレース鳩の病気の発生が2025年秋にも確認されております。
昨年も少数の鳩舎で発生がありましたが、それまで30~1時間以上舎外していた若鳩がある時から5分ほどしか飛ばなくなり、超低空飛行で鳩舎近くや周りをぐるぐると飛んでいておりてきたら全鳩が口を開けてゼーゼー喘ぐ感染病が発生しています。TCLが精密検査を行ったところ、この病気は従来の呼吸器病ではありませんでした。
この病気の特徴は以下のようにまとめられます。
①舎外の飛翔時間が5分くらい以下になりすぐに降りてくる。
②餌食いはほぼ正常。鳩舎内では呼吸器症状は見られない。
③掴んでも痩せていない。
④鳩舎内で掴んで観察しても、ゼロゼロやくちばしを少し開けるなどの呼吸器病の症状は無い。
⑤出舎口を開けると普段同様に鳩は舎外運動に出ていく。
⑥舎外での飛行が非常に低いところ(電線よりも低い所を飛ぶこともあります)をグルグル回転してかなりのスピードで飛びます。
⑦その舎外から鳩舎の屋根に降り立った鳩の多くが苦しそうにくちばしを開いて呼吸します。
⑧通常の呼吸器病の治療に全く反応しない。
⑨10Km以下の近距離の放鳩訓練においても、帰還できない鳩が出ます。
⑩嘔吐を伴う鳩アデノウイルス感染症(若鳩病)とは全く異なる病気です。
現在この病気をすぐに完全に治す治療方法はありませんが、TCLの精密検査から、軽度の貧血が特徴であり、
血液の異常に対して適切な治療をすることで徐々に回復していきます。しかし、秋のレース参加は困難です。
対策:この感染は鳩の外部寄生虫(シラミや蚊や小さなハエ)が媒介している可能性があります。
鳩舎内の防虫対策を取りましょう。
治療:お早めにTCLにご連絡ください。